スウィートホーム




  伊丹十三監督作品 伊丹初の本格ホラー映画。タイトルが皮肉になっている。CGのない時代のものなので当時あったインパクトも今見ると仕掛けみたいのがわかってしまったりであまり恐怖は感じません。ですが話は面白いです。私的には呪怨より面白い。それなりに(あまり夜中に1人で見たくない程度に)怖いけれど「面白い」の方が強い。
 日本の独特の怪談映画はドロドロとして地味だけど心理的にゾッとさせる物が多いのですがこれは派手な恐怖ですね。アメリカ的な所があります。勿論ゾッとさせもしますしある意味ドロドロです。和洋折衷ホラー映画とでも言いましょうか。


キャストが凄い。レベッカのノッコ、古館伊知郎が出ています。初めて見たのが子供の頃だったのでその頃は何とも思いませんでしたが10年後また見てノッコは憶えていたのですが古館さんには驚きました。その彼がが軽い役で女性の頭を洗う手伝いしたりしてます。そしてノッコ。流石歌手というべきか、悲鳴が超音波。エラク高い。


 舞台となるのは旧間宮邸。間宮一郎という高名なフレスコ(壁画)画家の家で彼の最後の作品が家に残っているという事でTV取材陣が邸に乗り込みます。そのメンバーはプロデューサー星野和夫(山城新伍)とその娘エミ(ノッコ)とプロデューサーと恋仲っぽいディレクター(?)早川秋子(宮本信子)カメラマン田口(古館伊知郎)レポーターのアスカ(黒田福美)の5名。


   間宮一郎死後30年も経ってほったらかしの邸の中は荒れ放題。田口は結構無茶するタイプで開かない扉を壊したり自家発電を探している内に供養塔だと知らず蹴り壊したり。彼が事件の発端となってしまうのです。


 特撮などは前文にあるとおりなのですがこの映画で1番怖いのはアスカ。さっきまで寝てたのがいきなりムックリ起きるという何気ない行動までも不気味にさせる。しかしもっと怖いのがいきなり叫びだし「赤ちゃんが〜」と泣き叫んぶシーン。1番怖いよ、そのいきなりの狂乱振りが…。その赤ん坊が事件の焦点であります。
 恐怖の演出の1つが昔からある演出なんだろうけど「影」。影が生きています。その影と闇が幽霊の力の源なのでしょうか。大抵の日本の幽霊というのは夜限定なのですが光ある所には影があるのでこの幽霊、昼夜問わずです。


 しかしストーリー上仕方ないのだが和夫・エミ・秋子の3人、結構神経太いというかタフというか、恐怖に対して慢性的になっているのか、普通目の前で人が生きながら体が熱で溶けていったら正気ではいられません。別のシーンでも人がドロドロになってるのですがそれを見て誰かとわかる所が凄い。原型留めてないのに。アキコは特に凄い。恐怖で叫びはしても錯乱せず果敢にも悪霊に立ち向かっていきます。女性は強いなぁ〜。
 山村という老人が登場するのですがこの人は伊丹十三が演じてます。当時40代位でしょうか勿論特殊メイクで老人に扮してます。頼れる老人でエミを助けてくれます。


この映画のいい所は最後はちゃんと悪夢から解放されるというところですね。リングや呪怨のように際限のない連鎖や怖いままで終わらない。完結してます。2の作りよう無い位ですね。もし今これがリメイクされたらかなりの迫力のある映画になるだろうと思う。伊丹監督が亡くなられたのは本当に惜しい事だ。何も死ぬ事なかったのに…
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